1934年、高知県馬路村に生まれる。高校を卒業後、約30年郵便局に勤務。勤めの合間にゆずを植えはじめ、退職後本格的にゆず栽培に携わるようになった。ゆずをはじめて、今年で40年ばぁ。長い間、馬路村ゆず部会長を努めた。家でじっとしておれん性分のため、だいたいゆず畑か川におる。奥さんのチエちゃんと仲良く二人で暮らす。元気な78歳。
若い頃、私はねぇ、工芸センターでずーっと杉のお盆を作りよった。それから、退職して、お父さんとこうして畑に通いゆう。お互いに気が短いき、たまには喧嘩もするけんど、びっしりおこってばっかりはおれんもんよ。協力してやらなぁいかんことばっかりやし、なにより、畑に来たら自然に忘れる。
ゆずの収穫も、今日でおわり。無事におわれそうで、ほんまにほっとしちゅうとこよ。この1ヵ月は、もう時間との戦いじゃったき、肩もこって、スネもいたいけんどそんなこと言いよれん。お父さんはねぇ、昼ご飯も家へ上がらんと玄関先で食べよった。それで、口に放り込んで茶をぐっとのんだら、じゃっと畑へ。
とにかく、この11月で穫ってしまわんといかんきね。私は5時に起きて、洗濯して、ご飯を食べて、ゆずをとって、晩は家で搾って、その繰り返しやった。今日で、やっとくつろぐがよ。
けんど、人間は働かなぁいかんで。家でおいしいもん食べて、遊びゆうばっかりやたら、病気になるとおもうで。この週末は特別に娘と街の大丸(デパート)へ買いもんに行こうかな。買いもんは大好き。たまにはえいろ。ふふ。
ありがたいもんで、私らぁのつくったゆずを喜んでくれる人がおる。この前も、夜なべしてしぼったゆずを街の友達に送っちゃった。
毎年楽しみにしてくれゆうみたいな。
馬路のゆずがやっぱりおいしいと。私も毎日料理に使いゆう。酢の物、なます、きゅうりもみ、そしてお寿司。
お父さんは晩酌の焼酎に毎晩垂らして飲みゆう。お酒の量を減らすように、お医者から言われちゅうけんど、なかなかやねぇ。
お父さんは、私の料理をなんでも「これはおいしい」というて食べてくれるき、世話ない。料理は好きやき料理の本とかを読んで挑戦したりもする。私はねぇ、パスタとアップルパイが好きながよ。ゆずこしょうのパスタは、誰かがおいしい言いよったき、今度試してみなぁいかん。
有機認定番号A09-1012-009 馬路村馬路4184 1086㎡
有機認定番号A07-1012-010 馬路村馬路120 286㎡
有機認定番号A07-1012-011 馬路村馬路149 117㎡