「ガル谷に100年以上のゆずがある。」
有機認定農家いずるさんについて、その100年のゆずがあるというガル谷へ行ってみると、
道というより、急勾配の獣道。
この道をゆずを運んで通るとは、とうてい考えられません。
「これ、これ。僕がこんまい時に、おばあさんが若い時からあると聞いちょったき、
100年いわん、150年は、いっちゅうかもしれん。」
「こんな木でも、肥料をやって世話しちゃったら、ちゃあんと実をつけるきねぇ。
なかなかやめれんがよ。」
「なかなか急な道やろう?ちょっとずつ通りやすいように道をならしもって
ゆずをやりゆうけんど、昔は運搬車なんてないし、
籠を背中に負うて、ゆずを山からとってきよった。
そりゃあ、大変やったで。昔は田んぼやったけんど、
どうしてこんなとこに畑を作ったろうと思うねえ。」
あれ?けんど、いずるさん、こんな大変な畑やのにまだ今からゆずを植えるが?
「なかなか役はかかるけんど、まぁ元気なうちは頑張ってここへも来ようかなと思うてね。」
世話を終えて、また険しい道を降りていきました。